薬箪笥風L型カウンター~工場からお届け~
「薬箪笥」って読めますか?
答えは、「くすりたんす」です。
その名の通り、漢方などを保管しておくタンスで江戸時代からあったとか。
そんな薬箪笥のように小さい引出がたくさんある、カウンターと兼用した収納を製作しました。
久しぶりの工場からお届けシリーズです。
客席と厨房を仕切る形で設置する役割もあり、L字型をしています。
下の部分が凹んでいるのは、厨房と客席に段差があるからです。
厨房の方が、ブロック1段分程度上がっているので、その立ち上がりに合わせて切り欠いています。
そのため、実は下の部分は引出に見えて、開き扉になっています。
引出の下段2段分が引出2杯と見せかけて、1枚の扉になっているのです。
扉を開けると、段々になった収納スペースとなっています。
次の写真は、L型カウンターの短手側です。
実はこちら側は、引出に見えてすべてダミーとなっています。
向かって右側は、長手側の引出になっているので、収納としてのスペースを取ることが出来ないためです。
向かって左側の方は、実はオープンの収納となっています。
取っ手の一種である丸釻下がりをつけて、見た目を合わせています。
「丸釻」これも読めますか?
答えは「まるかん」です。
釻とは、輪っか状の金属製部品の事をさすそうです。
アクセサリーなどを作っているひとであれば、まるかんという言葉ピンとくるかもしれません。
他の金具やパーツを連結するのに使う金物で、ペンチで捻って輪っかをずらして使うパーツのことです。
その「まるかん」が吊り下がっているように見えるので、丸釻下がりという名前が付いています。
この丸釻下がり、なんと43個も使用しています。
実際に使える引出は、19杯。
この薬箪笥は百味箪笥とも言われるそうです。
どこに何を入れたか分からなくなってしまいそうですね。