モニター下什器~工場からお届け~
工場からのお届けシリーズ。
製作中の什器を工場でチェックしてきました。
と、言いつつ今回は、納品後の写真からご紹介します。
製作したのは、3×3のモニターの下にある開き扉の収納棚です。
建築用語で言うと、地袋。
ロゴの部分が光るようになっています。
幅は3600㎜
サイズが大きいので2分割で製作して、現場で組み上げました。
使用した面材は、メラミン。
その中でも、指紋レスメラミンのセルサスというシリーズを使用しています。
通常のメラミンより、少し価格は高いのですが黒は指紋が目立ちやすい色なのでセルサスを採用しました。
中は、コストを抑えるために黒ポリを使用しています。
背面はこんな感じ。
壁面に設置するので、仕上げなしです。
大きく開口があいているのは、上部にあるモニターの配線などの接続のためです。
モニターが壁かけのため、線などは露出しないように壁の中を通しています。
その線の出口が什器の裏となっているので作業性をよくするために、大きめに開けています。
光る仕様になっているロゴ部分は、アクリルのロゴが什器から飛び出るような形状になっています。
メラミンをレーザーでロゴの形状に抜き、ロゴを厚みのあるアクリルで裏側から差し込むような形で取り付けています。
アクリルの厚みがある分、ただレーザーで抜いてあって光るよりも高級感がある仕上がりになります。
ちょっとのことのように思いますが、このちょっとのこだわりが大切です。
階段しかない現場への納品でしたが、力持ちの職人さんたちがあっという間に運び上げてくれたそうです。
そして設置する部屋で組付けを。
工場で仮組という、一度ビスで連結する作業を行っています。
トラックに積み込む際には、一度ビスをほどいて、そのビスを同梱しています。
そうすることで、現場での組立が簡単になります。
ただ、箱と箱をビスで止める単純作業のように思えますが、ズレないように組み上げるのは結構手間のかかる作業です。
クランプやハタガネと呼ばれる金物で、什器同士のツラが合うように挟み込んで固定します。
動かないようにしていても、芯材や合板の加減でビスをもんでいく際にズレてしまうことも。
一度ずれてしまった穴は修正がきかず、ビスをもう一度違う方向へ打ち直したとしても、元々の方向へいってしまいます。
そのため、違うところにビスを揉む必要が出てくるのです。
仮組はやっている方が、現場での作業が楽にはなります。
ただ、現場の壁や床はまっすぐ水平ではないので、仮組をすることで壁に固定をする際に支障がでるケースもあるのです。
ケースバイケースなので、難しい部分ではあります。
基本的には、仮組をするのを前提に製作していますが、内装屋さんなど実際に取付も請け負っている会社からのご依頼だと、
「現場の床と壁がバチッてるから、仮組なしでお願いします」
と言われることもあります。
そうやって事前に現場の状況などを伝えてもらえると、製作する際にも
「では、ここの部分をこうできるようにしておきましょうか?」
など、先回りのご提案が出来たりもします。
そんなこんなで、今回は裏話なども交えてお伝えいたしました。