ロゴサインのお話~カッティングシート編~
販促什器を製作する際に、欠かせないのが商品ロゴや会社名などのサインです。
その商品専用の什器を製作する際には、必須と言っていいほどです。
そのロゴやサインの素材、付け方、魅せ方にはいくつか方法があります。
どの方法を選択するかは、指示を頂いているケースもあれば、デザインやサイズ、個数などに応じてこちらからご提案するケースもあります。
中でも一番メジャーなのは「カッティングシート」です。
よく図面などには、CSと表記されていることが多いです。
実は、このカッティングシートは中川ケミカルというメーカーの商品名。
商品名が業界内では一般名称になってしまっているんです。
同じように、サインで使えるシートには、スリーエム ジャパン株式会社のスコッチカルフィルム、トーヨーケム株式会社のダイナカルなどがあります。
このカッティングシートは、お店や会社の窓やガラスの扉、案内板に貼ってある店名や営業時間、企業名などのサインやロゴに使用されています。
薄い粘着のシートを、文字やロゴにカットして貼り付けます。
カラーバリエーションも豊富で、屋内用・屋外用と用途に合わせて選べるうえ、耐久性にも優れているので重宝されています。
もちろん、木製やスチール製の什器にも貼り付けることが可能です。
ただ、シートをカットしているため、複雑な模様や細かい文字などはカットが出来ない場合があります。
特に、® 商標登録マーク。
これが厄介なんです。
右上に小さくついている上に、細い丸。
辛うじてカットが出来ても、小さくて接地面が少ないので粘着も弱く貼ってすぐに取れてしまうケースもあります。
この自転車メーカーさんで使用したカッティングシートは、中川ケミカルのメタリックシリーズの金属調のヘアライン仕上げの物。
アルミが含まれており、通常のカッティングシートに比べて硬く厚みもあります。
通常は、プロッターと呼ばれる機械で文字やロゴを抜いていきます。
ただ、この時はサイズが小さいうえに厚くて硬いシートだったためプロッターでカットすることができなかったのです。
なので、職人さんが手作業で切り抜いてきてくださいました。
そして、このカッティングシートを貼るのは人による手作業になります。
貼る位置にマスキングテープで仮止めをして、台紙(剥離し)を外します。
スキージー(スクイージー)と呼ばれるヘラのようなもので、しっかりと貼り付け面に圧着します。
プラスチック製の物で、片面にフェルトがついている物を使用することが多いです。
面材を傷つけないようにしながらも、剥がれないようにする必要があるからです。
最後に転写シート(リタックシートやアプリケーションシート)と呼ばれる文字の位置がズレないようにするためのシートを剥がして完成です。
今回は大きな什器1台に貼るだけだったので比較的短時間で終わりました。
しかし台数が多かったり、サイズが小さく文字やデザインが細かいものだと大変です。
そのため、販促什器など大量に製作が必要な際には別の方法をとります。
それがシルク印刷です。
シルク印刷については、また次回お話したいと思います。