癒しの空間、猫カフェ!!内装に関わるいろんな造作家具を製作しました。
猫が飼いたいけど、ペットは飼えない。
そんな、一人です。
猫の動画で我慢する日々。
動画でも十分癒されますが・・・やはり本物の猫ちゃんに触れたい!!
なぜ、猫の話からスタートしたかと言うと・・・
今日は、猫カフェに納品した造作家具をご紹介するからです。
木工の造作家具や建具、ソファーなどを納品しました。
ソファーや建具だけの製作は、普段行っていません。
今回は、内装に関わる造作物すべて作ってもらえないかという相談を受けました。
お付き合いをさせて頂いているクライアント様からのお願いだったのでお受けすることになりました。
猫も人も快適に過ごせる空間をとのことで、クライアントの担当者様も気合が入っています。
(どうも、この方も猫好き。しかも猫を飼っていらっしゃるそう)
コンセプトは和モダンの落ち着いた空間。
木工の造作家具は、濃い茶色の突板とメラミン化粧板、ポリ合板を使用。
造作家具が猫ちゃんたちが遊べるキャットウォークのようになっています。
人と猫がくつろげる、スキップフロアのステージがソファー代わりにもなっているデザイン。
生地には、ビニールレザーを使っています。
ビニールレザーにして猫ちゃんの爪でボロボにならない!?と思われがちですが、ビニールレザーは厚みがあるので爪が刺さりませんし、引掛りもしないので最強なのです。
猫ちゃんは綺麗好きであまり粗相をしませんが、万が一粗相をしたり、毛玉を吐いてしまっても染みにくいのもビニールレザーの良いところ。アルコールや薬品で拭いても大丈夫なシリーズで製作しました。
建具にも、猫ちゃんに対してもこだわりが。
引戸の建具は框戸です。
框戸とは、縦框材と上下の水平框材(上桟、下桟、場合によって中桟)、鏡板で構成される扉です。
框戸の中でもいくつか種類があります。
框戸の原則は、縦框が勝つこと。
これは扉の製作の手法によるものです。
縦の框に穴や溝が掘ってあり、横の框の側面についた柄を差し込むようにして組み上げます。
今回は、中桟をありにして、上の鏡板の部分にガラスをはめ込み、室内の様子が見えるようにしています。
鏡板の周りにサンメントを使ったりなど、デザインにもこだわりが。
そして扉の閉め忘れで猫ちゃんが出ていかないように、ソフトクローズ機能を設けて、自動的にゆっくりと扉が閉まるように。
デザインだけでなく、機能的にも設計された方の細やかな気遣いが感じられました。
その分コストはやはりかかってしまうんですが・・・
今回大変だったのは、このソファーや建具もそうですが、内装工事がからむ什器が多かったことです。
元々完成しているところに対して造作家具を取り付けるのではなく、現場が改装するのに合わせて製作していかないといけませんでした。
現場が始まってから、採寸をしてもらって図面が上がってきます。
そのためタイトなスケジュールの中で什器を製作しなければ行けませんでした。
しかも、現場の進捗状況に合わせて、必要な造作家具や部材を納品します。
この物件、実は普段は製作しないようなもの他にも作ってました。
なんと階段と、ロフト。
猫ちゃんだけではなく、人が乗っても平気なものにしてほしいとのこと。
普段作っている什器や造作家具とは少し勝手が違います。柱材や階段の桁や踏み板、ロフトの床や手すりに至るまで、部材を作成。
現場監督、設計、工場と材料の選定や組み方、強度の確認などを打ち合わせながらの製作になりました。
床の天板にも、ステージやソファーと同じようにビニールレザーを貼りました。
ロフトの手すりには、お城やお屋敷の階段に使われていそうな小柱を使用しています。
前回のブログでもご紹介した、みはし株式会社のサンピューラーという商品。
こちらを使用しています。
私たちは、あくまで部材や造作家具の製作をするだけなので、現場で作業や指示をするわけではありません。
部材やアイテムも多いので、作製した部材や造作家具がどこに使う物なのかなど、わかりやすくする必要もあります。
現地での加工が必要だったりもします。
現場監督の方が職人さんに指示しながら作業してくれますが、現場から電話がかかってくることも。
追加で部材を作ってほしい、ちょっと変更したいなんてこともざらにあります。
担当者は、見積りの段階から製作、現場が終わるまで、電話やメール、FAXなどいろいろ駆使しながら対応に追われています。
この物件、製作した物が本当に多くてご紹介しきれない。
造作家具については次回ご紹介させていただきますねー。