アイアンと木棚で作ったカフェ用収納棚
「納期があまりないのですが、製作可能でしょうか?」
という、言葉とともにお問い合わせ頂いた収納棚。
カフェのカウンターの上で使用したいと、イメージの写真と共にご希望の寸法もご連絡頂きました。
確かに、ご希望の納期がタイトです。
すぐにお見積りをしました。
お見積りを送った後、前向きにご検討頂けるとご連絡を頂き、すぐさま図面を作製し始めました。
と、言うのも置くものや使用方法に制約があるとのことで、細かな寸法のご希望があったからです。
その寸法通りに出来るかどうか、強度は問題ないかなどの検証にも図面は欠かせません。
確認しないといけない部分もありました。
図面を起こした後、お打ち合わせをすることに。
このご時世なので、リモートで打ち合わせを行いました。
最近では、ZOOMを使って打ち合わせをする機会が増えてきています。
大阪のペットショップの受付カウンターを納品した際にも、東京にいながらお打ち合わせを行うことが出来ました。
こちらもいつか、ご紹介します。
デザイナー様のご希望で、棚はウォルナットの突板を使いたいということでした。
突板(ツキイタ)とは、薄くスライスした木をベニヤ板の上に貼った物をさします。
こちらは、別の現場で使用した突板のサンプルです。
ベニヤ板の上に、スライスした木を貼っています。
その薄くスライスした木の種類で、様々な突板を作ることが出来ます。
今回は、ウォルナットの突板です。
このウォルナットは家具でも人気の樹種です。
ただ、コストがメラミンに比べて上がること。
カフェで使うのであれば、使い勝手に注意が必要なこと。
そういった点があることを、お伝えしたところ検討したいとのことでした。
そのため、メラミン板と突板のサンプルを送付してご判断いただきました。
突板はやはり、メラミンに比べると値段がUPします。
樹種によっても金額が異なります。
そのままで使用するケースは少なく、クリア塗装か染色塗装をして仕上げます。
この、染色具合で同じ樹種でも見た目のイメージが全く異なってきます。
仕上がりのイメージは、メラミン板を参考にしてすり合わせるケースが多いです。
今回もメラミンのサンプル帳から仕上がりの希望のイメージを選んでもらいました。
本物の木を使用するので、メラミン製の棚に比べてキズが付きやすかったり、水に注意する必要があったりします。
そういった点も踏まえて、やはり突板でということになりました。
ウォルナット突板の棚板と黒のスチールフレームで作成した収納棚がこちらです。
一番上の段には、物が落ちないように転び止めも取り付けました。
棚板は固定式で、段の高さが異なります。
この、棚の高さにこだわりが。
寸法に制約があり、16角のパイプと15㎜の棚板で製作しています。
当初は、21角のパイプと20㎜の棚板で設計していましたが、
外枠の寸法をキープしながら、内側の有孔寸法を確保したいというご希望が・・・。
そのためには、フレームのサイズを小さくするしかありません。
鉄工所と木工所の職人さんと相談した結果、大丈夫だろうと判断して一回り小さいサイズの材料を使用しました。
棚板は、フレーム内にすっぽりと嵌るように落とし込んでいます。
さらに、棚板が薄く幅が広いため、たわみ防止と強度UPのため裏側からビスにて固定しています。
完成した、収納棚はちょっと特別なカフェで使用されるそうです。
どこが特別なのかは、まだお知らせできないのですが・・・。
都内のどこかでオープンして活躍するとのことで、オープンが楽しみです。
石黒テックでは、ZOOMを使ってのリモート打ち合わせにも対応しております。
これまでは遠方だったりすると、打ち合わせの時間をとることも難しかったりしましたが、今はリモートにて対応可能です。
ご希望があれば、ぜひお申し付けください。