窓枠にすっぽりハマった収納棚
オフィスに収納棚を納品しました。
今回は少し特殊な収納棚。
収納棚を作って納品するのは、特別なことではありません。
何が普段と違うのか・・・
それは、設置場所。
窓枠の中にすっぽりとはまるような収納棚を作りたいというご要望だったのです。
ビルは古いビルで、今はもう使われていないファインコイルという空調装置が窓枠の下に鎮座しており、そこを跨ぐような形で製作したいとのこと。
ご相談の時に送られてきた資料が下記の物です。
最初は、概算でお見積りを出させて頂きました。
ただ、どうやって固定するか、どうやってファインコイルをかわすかなど問題点がチラホラあります。
後日、ご連絡を頂き、現調に伺うことになりました。
伺ったオフィスはビルの1階に。
案内された会議室の天井高が高い。
納品したのは社長室だったのですが、そちらは天井が一般的な高さにつくられていました。
恐らく、元々は天井が高かった模様。
と、いうのも窓サッシは天井よりもはるか上まで伸びていたのです。
天井と窓の間に隙間がありました。
横から見たイメージ図です。
これは想定外でした。
窓があるため、背面でビス固定が出来ないので天井と床で突っ張って固定をしようと考えていたのにそれが出来ません。
とりあえずは、採寸をすることに。
ありとあらゆるところの寸法を測りました。
採寸の時には、同じ幅の方向でも1カ所ではなく、2,3か所寸法を測るほうが安全です。
特に、壁と壁の間に収める什器や枠内に収める什器は、複数個所測るほうが望ましい出す。
下のほうと上の方、真ん中で数ミリサイズが違うことがザラにあります。
天井と窓の間のスキマと、ファンコイルの奥行きの差を確認したのち、取付方法をご説明しました。
天井と窓の間のスキマ寸法ギリギリのサイズで製作し収納の幕板(頭部分)を伸ばして裏から固定することにしました。
ファンコイルには、什器の重さがかからないように、支え板を設けます。
窓枠と支え板の上に天板を渡して、その上に収納の本体をのせます。
採寸と打合せを済ませ、面材を選んで頂き、製作に取り掛かりました。
什器の物としては、箱を4コ作って現場で組み合わせるシンプルな形状です。
完成形は、こんな感じです。
パット見た感じ、窓枠にはまっているようには見えませんね。
違う角度からの1枚です。
外が見えるので、これで、窓枠にはまっている様子が分かって頂けたでしょうか??
箱を組み上げて、下から斜めにすくい上げるようにしてはめ込みました。
本当に、びっくりするぐらいぴったりとはめることが出来ました。
自画自賛。
採寸をきっちりした賜物です。
ぱっと見は白っぽく見えますが、薄い木目のついたメラミンとポリ合板で仕上げました。
お仕事関連の書籍や、フィギュアを飾られる予定だそうです。
書籍をたくさん入れても、棚板がたわまないように、少し厚めに作りました。