木製レジカウンター什器の仕上げ方法をご紹介します。
今回ご紹介するのは、オーガニックコスメ店へ納品させていただいたレジカウンター。
素材は木で、表面にはポリエステル化粧板・メラミン化粧板が使われています。
木工の什器を製作する上で使用するポリとメラ。
よく耳にするけど、詳しく特性を知らない方も多いのではないでしょうか。
というわけで今回はポリとメラについて少しお話したいと思います。
ポリエステル化粧板の特徴
ベニヤなどの合板に化粧を貼り合わせた上に、ポリエステル樹脂を塗布。
表面処理を施し硬化させたもの。
身近なもので言うと、住宅の建具などに使用されている大量生産に向いた素材です。
樹脂層が薄いため、メラミンほど表面の強度はありません。
質感もメラミンより劣りますが、コストを抑えられるのが最大のメリットです。
メラミン化粧板の特徴
メラミン樹脂とフェノール樹脂をそれぞれ含浸させた樹脂含浸紙を、何枚も重ねて高温高圧で積層成形した板。
わかりやすく言うと、柄の付いた硬いプラスチックの板です。
厚さは0.5~1.2mmほど。
施工方法は下地の木に対して接着剤で後貼りします。
表面の質感、硬度、耐熱性、耐摩耗性に優れ、ポリに比べ品質は高いですがお値段も・・・
最近では、指紋が付きづらかったり、「抗菌性能」「抗ウイルス性能」があったりと、高性能な機能を併せ持つメラミン化粧板も登場しています。
化粧板の使い分けについて
木製のカウンター什器では「品質⇔コスト」のバランスをみて仕上げ材を選定します。
実際に手を触れたり、表面の強度が必要となる天板にはメラミン化粧板を、側面や収納の内部にはポリエステル化粧板を使用するパターンが多いです。
今回のカウンターは天板に木目、側面は黒単色で仕上げています。
化粧板は単色、木目、石目、メタリック調など様々な柄から選択できますので、ブランドや店舗の雰囲気に合わせた仕様で製作が可能です。
メラミンにしかない柄、ポリにしかない柄もあります。
ご製作の際はサンプルを取り寄せて選定いたしますので、ご相談いただければと思います。
ちなみに、レジ台の目隠し板はスチールを側面のポリ合板の色に合わせて塗装をしています。
化粧板では、厚みの薄い什器を製作するには不向きな部分もあります。
適材適所の素材をご提案させて頂きます。
素材や仕上げ方法について、他にもたくさん御座いますので、納入事例に合わせて随時紹介していきたいと思います。